BDSMのことを調べはじめた頃、ひとつ不思議なことに気づきました。
検索の上位に出てくる発信者が、ほぼ二種類しかいないんです。
プロの女王様か、たくさんの相手と遊んでいる上級者か。僕らみたいな「ふつうのカップル」の声だけが、探しても探しても、ほとんど見つからない。
このサイトは、その空白に立てた旗です。
最初に、ここがどういう場所で、何を約束するのかを書いておきます。
なぜ発信者は偏るのか
考えてみれば当たり前のことでした。
発信には動機がいるんです。
- プロの方々が発信するのは、それが仕事だから。教室やセッションの集客、講師としての信頼づくり。発信は営業活動の一部です
- 複数の相手と遊ぶ方々が発信するのは、多くの場合、次の相手と出会うため。プロフィールとしてのブログ、実績としての体験談。発信は出会いの入口です
どちらも、発信することに合理的な理由がある。
だから声が大きく、検索結果に積み上がっていく。
じゃあ、ふたりで暮らしながら、夜にすこしずつBDSMを試しているカップルはどうか。発信する理由が、何ひとつないんです。 集客する商売もなければ、探している相手もいない。
ふたりが満ち足りていれば、それで完結してしまう。
結果、人数としてはいちばん多いはずの層の声が、ネットからすっぽり抜け落ちる。
残っているのは、プロの世界の話と、出会いの世界の話と、誰が書いたかわからない煽り記事だけ。
空白のなかで困っていた、あの頃の僕ら
彼女と少しずつプレイを深めていた頃、知りたかったのはシンプルなことでした。
「ふつうのカップルが、関係を壊さずにこれを楽しむには、どうしたらいいんだろう」。
でも、プロの方の記事は本格的すぎて、僕らの寝室には縮尺が合わない。
遊び慣れた方の記事は前提が違いすぎて、唯一のパートナーと深めたい僕らには当てはまらない。
煽り記事は論外。参考にできる「等身大の実例」が、本当に見つからなかった。
D/sという考え方に出会って、ようやく自分たちのやっていることに言葉がついた。
あの遠回りを、これから始めるふたりにはさせたくない——このサイトの動機は、突き詰めればそれだけです。
棲み分けの話——誰かを否定したいわけじゃない
先に書いておきたいのですが、これはプロの方や遊んでいる方への批判ではありません。
プロの技術と経験には、敬意しかありません。
実際、僕が安全について学んだ知識の多くは、プロや上級者の方々が積み上げてくれたものです。
複数の相手と関係を結ぶ生き方も、当人たちが誠実に合意しているなら、それはひとつの在り方です。
ただ、立っている場所が違う。
それだけのことです。
憧れの世界を見せてくれる人はもういる。
出会いの世界を案内する人もいる。
だったら僕は、誰も書いていない「ふたりの寝室」の話を書く役を引き受けようと思いました。
ときゆいの約束
だから、このサイトは次のことを守ります。
- 書くのは実体験と、その裏付けに調べたことだけ。 体験を盛らない、捏造しない。合わなかったプレイは「合わなかった」と書く
- 相手はひとりだけ。 僕が書くのは、唯一のパートナーである彼女との記録です。出会いを探していないし、誰かと繋がるためのサイトでもありません
- 合意と安全をすべての前提にする。 ふたりの間に合図(セーフワード)があり、終わったあとのケアがあり、嫌なことはしない。その枠の外側の楽しみ方は、ここでは扱いません
- 商売も、正直にやる。 このサイトは収益化を目指しています。よかったものを紹介して、紹介料をいただく。ただし順番は絶対に守ります——よかったから薦めるのであって、薦めるために使うのではない
- ふたりの「いま」を超えたことは書かない。 僕らはまだ入り口にいる発展途上のカップルです。先生のふりはしません。半歩先を歩く実例として、失敗も遠回りもそのまま書きます
「ふつう」のあなたへ
もしあなたが、パートナーとの夜にすこしだけ好奇心が芽生えて、でも検索結果のどの世界も自分たちに当てはまらなくて戸惑っているなら——たぶんここは、あなたの場所です。
プロにならなくていい。
遊び人にならなくていい。ふたりのままで、ふたりのペースで育てていけばいい。 その実例をひとつ、ここに置いておきます。
安全の約束
このサイトの記事は、二人の合意と安全を前提にしています。相手の同意なく試さないこと。少しでも不安があれば、行為の前に話し合うこと。そして、終わったあとは互いをケアすること。


コメント